顔認証タイムレコーダーを選ぶとき、機種の違いは「スペックの数字」よりも「どこに、どう設置するか」で決まります。認証速度や登録可能人数は当社の7機種でほぼ共通で、実際に選択を分けるのは設置形態・画面サイズ・運用規模の三点です。この記事では、その三つの軸で7機種を絞り込む手順と、購入前に社内で確認しておきたい条件を整理します。
まず「据え置き型」か「壁掛け型」か
最初の分かれ道はここです。認証の仕組みは同じでも、導入の手間と使い方が変わります。
据え置き型(FAD-D55 / FAD-D80)
受付カウンターや事務所の机上に置き、電源をつないで初期設定をすれば使い始められます。壁への固定工事は必要ありません。打刻場所が1か所で、まず顔認証を導入してみたいという場合に向きます。一方で、台を置くスペースの確保が前提になります。
壁掛け型(4.3 / 5.5 / 8 / 10.1インチ)
出入口の壁面や柱に固定して使います。通路が狭くて台を置けない、動線上の決まった位置で打刻させたい、といった場合はこちらです。固定と配線の作業が発生するため、設置面の下見が前提になります。
つまり、据え置き型は導入が早い代わりに置き場所が要る、壁掛け型は設置のひと手間がかかる代わりに打刻位置を動線上に固定できる、という関係です。
軸1:設置場所から絞る
設置予定の場所を先に決めてしまうと、候補はかなり絞れます。
| 設置場所 | 向いている形態 |
|---|---|
| 事務所の受付・カウンターの上 | 据え置き型 |
| 出入口の壁・柱に固定したい | 壁掛け型 |
| 通路が狭く、台を置く余裕がない | 壁掛け型(4.3 / 5.5インチ) |
| 工場・倉庫など、朝夕に人が集中する出入口 | 壁掛け型(8 / 10.1インチ) |
| 打刻場所が複数ある(棟が分かれている等) | 形態は場所ごとに選択(軸3も参照) |
軸2:画面サイズを決める
画面サイズは「見やすさ」と「取り付け面の余裕」で選びます。認証速度は7機種とも約0.3秒で共通のため、画面サイズによって打刻の速さが変わるわけではありません。
- 4.3インチ:最小サイズ。通路が狭い場所や、既設の設備が多くて取り付け面が限られる場所に。
- 5.5インチ:標準的なサイズ。小規模〜中規模の事業所で扱いやすい大きさです。
- 8インチ:表示が見やすく、始業・終業時に人が集中する出入口に向きます。
- 10.1インチ:最大サイズ。離れた位置からも画面を確認したい場合や、打刻機を掲示も兼ねた設備として置きたい場合に。
軸3:打刻人数と拠点数を確認する
登録人数
登録可能人数は7機種とも最大20,000人です。中小規模の事業所でこの上限に当たることはまずないため、人数を理由に機種を絞る必要はほとんどありません。
メモリ・ストレージ
ここは機種によって差があります。5.5インチ壁掛け型と8インチ壁掛け型(2GBメモリ版)がメモリ2GB/ストレージ16GB、それ以外の5機種がメモリ3GB/ストレージ32GBです。登録人数が多い、長期間使い続ける、といった条件では3GB/32GBのほうが余裕を見込めます。
複数台での運用
打刻場所が複数ある場合は、デバイスグループ機能で親機1台+子機で最大5台まで構成し、同一LAN内で子機の打刻データを親機に集約できます。
この機能に対応するのは、メモリ3GB版の5機種(FAD-D55・FAD-D80・4.3インチ壁掛け型・8インチ壁掛け型3GBメモリ版・10.1インチ壁掛け型)だけです。前項の2GBメモリ版2機種(5.5インチ壁掛け型・8インチ壁掛け型2GBメモリ版)は対象外で、親機・子機のいずれにも設定できません。複数台での運用を前提にする場合は、3GBメモリ版からお選びください。
この機能は初期設定時にのみ有効化できます。後から使いたくなった場合は工場出荷状態に戻す必要があり、それまでに登録した従業員データと打刻データは消去されます。将来的に台数を増やす可能性が少しでもある場合は、1台目の設定前にご相談ください。
壁掛け型を選ぶ前に確認すること
壁掛け型は、機種選定よりも設置条件のほうが導入可否を左右します。以下は事前に社内で確認しておくと話が早い項目です。
- 電源:設置位置の近くに電源が確保できるか。
- ネットワーク:有線LANとWi-Fiのどちらにも対応しています。管理用のPCと同じLANに接続できる必要があります(理由は次章)。
- 取り付け面:設置の高さや配線の通し方は、壁面の構造によって条件が変わります。標準的な数値をこの記事で示すことはせず、事前の現地確認をお願いしています。判断がつかない場合は、設置場所の写真を添えてお問い合わせください。
ご購入前にご確認ください
できること
- 顔認証による打刻(約0.3秒)。従業員は端末の前に立つだけで打刻できます。
- 同一LAN内のPCのブラウザから、Web管理画面で従業員の登録・打刻データの確認・各種設定ができます。
- 従業員別・月別に、タイムカード形式のExcel帳票を出力できます(Web管理画面から、またはUSBメモリ経由)。
- 管理者ID+パスワードにより、管理者以外は打刻データを編集できないよう制限できます。
- 月額費用はかかりません。
できないこと・注意点
- Web管理画面は同一LAN内からのみアクセスできます。外出先からの遠隔ログインはできません。
- 外部の勤怠システムとのAPI連携・リアルタイム連携はありません。CSV形式には対応しておらず、データの取り出しはExcel帳票の手動エクスポートが基本となります。既存システムへの取り込みを前提とする場合は、事前に運用方法をご確認ください。
- 一部のオプション機能は外部のサーバーを利用します。社内の情報システム部門との確認が必要な場合は、お問い合わせいただければ個別にご説明します。
- 運用には従業員の顔写真の登録が必要です。導入前に、利用目的の社内説明をご準備ください。
7機種の比較
| 機種 | 設置形態 | 画面 | メモリ/ストレージ | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| FAD-D55 | 据え置き型 | 5.5インチ | 3GB/32GB | ¥69,900 |
| FAD-D80 | 据え置き型 | 8インチ | 3GB/32GB | ¥89,900 |
| FRD-W43TR | 壁掛け型 | 4.3インチ | 3GB/32GB | ¥74,990 |
| BRD-WS-BDTR | 壁掛け型 | 5.5インチ | 2GB/16GB | ¥74,990 |
| FRD-WS-HDTR | 壁掛け型 | 8インチ | 2GB/16GB | ¥84,990 |
| FRD-WS-HD3GTR | 壁掛け型 | 8インチ | 3GB/32GB | ¥89,990 |
| FRD-W101TR | 壁掛け型 | 10.1インチ | 3GB/32GB | ¥99,990 |
7機種共通:認証速度 約0.3秒/登録可能人数 最大20,000人/通信方式 有線LAN・Wi-Fi/データ出力 Excel帳票(Web管理画面・USBメモリ)/保証期間 1年間(国内保証)。価格は変動します。最新の価格と在庫は各商品ページをご確認ください。
迷ったときの目安
- 打刻場所が1か所、まず始めたい → 据え置き型のFAD-D55。台が置ければ工事は不要です。
- 出入口に固定したい、標準的な規模 → 壁掛け型の5.5インチまたは8インチ。人の出入りが多い出入口なら8インチが見やすくなります。
- 取り付け面が限られている → 壁掛け型の4.3インチ。
- 打刻ではなく、扉の施錠と連動させたい → タイムレコーダーではなく顔認証入退室管理システムの領域です。電気錠との接続可否は設備によって変わるため、個別にご相談ください。
設置場所は決まっているが機種を絞りきれない、既存の勤怠運用との兼ね合いを確認したい、といったご相談は日本語で承ります。顔認証タイムレコーダーの一覧もあわせてご覧ください。



顔認証製品の導入をご検討の方へ
FaceSec Japan株式会社は、東京を拠点に顔認証タイムレコーダーと顔認証入退室管理システムを企画・販売しています。いずれの製品も、構内LAN内のWeb管理画面から設定・運用する構成です。
設置環境に合わせた機種選定、既存の勤怠・入退室運用との整合、電気錠との接続可否などは、機種ごとに条件が異なります。導入前のご相談は日本語で承ります。
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